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紫ニキビの予防法とバクテリオファージを使った最新治療法を専門家が解説

2024.06.04

この記事の要点は…

  • ✓赤から紫へ:ニキビの色変化
  • ✓自宅で紫ニキビをケアする上で気をつけたいこと
  • ✓ニキビを治すためにバクテリオファージ

紫ニキビに悩まされていませんか?

「紫ニキビ」という名前を聞いたことはありますか?紫ニキビは、ニキビの炎症が重症化し、皮膚の真皮層まで影響を及ぼしている状態を指します。この段階のニキビは治癒後も、ニキビ跡になって残りやすい傾向にあります。ニキビ跡、色素沈着を残さないためにも、紫ニキビは放置したり潰したりせず早期に治療することが大切です。
そこで今回の記事では、紫ニキビの原因と、その対策方法を詳しく解説します。
さらに、今注目されているバクテリオファージを使った紫ニキビの治療法についてもご紹介します。

赤から紫へ:ニキビの色変化

ニキビは尋常性ざ瘡とも呼ばれ、思春期にできるニキビを「思春期ニキビ」、それ以降にできるニキビを「大人ニキビ(思春期後ざ瘡)」と言います。ニキビの色は、その進行度や炎症の状態を示す重要な指標となります。ニキビは進行度によって以下の5種類に分けられます。

○白ニキビ(面皰)

皮脂や汚れが毛穴に詰まった状態。
表面はまだ閉じていて、ポツンとした小さな白い点に見えます。
内側では毛包が広がってアクネ菌が増え始めます。

黒ニキビ(面皰)

皮脂がたまり黒く酸化した状態。
毛穴が開いた状態でメラニン色素や酸化された皮脂などによって黒く見えます。

○赤ニキビ

白ニキビ、黒ニキビ(面皰)が悪化し、アクネ菌が皮脂をエサに繁殖し、炎症を起こした状態。
患部の周りが赤く腫れ上がるため赤く見えます。
痛みを伴うことがあります。

ニキビの原因となるアクネ菌は、普段は悪玉菌の繁殖を抑え、肌を健やかに保つ働きをしています。
アクネ菌が一定数存在していたとしても、お肌の菌のバランスが取れている状態であれば、肌は健やかな状態に保たれます。
しかし、毛穴が皮脂や汚れなどで詰まると皮脂が過剰に分泌されます。
すると、アクネ菌が皮脂をエサに増殖します。
アクネ菌が増えると、菌の増殖を抑えるために身体の免疫システムが働くことで炎症が引き起こされます。
炎症により赤く腫れ上がった状態が赤ニキビです。
また、赤ニキビを放置しておくと黄色ブドウ球菌が炎症部に入り込んで膿が溜まり、黄ニキビとなってしまいます。

○黃ニキビ

赤ニキビがさらに悪化し、炎症部が化膿した状態(膿疱性ニキビ)。
黄色い膿が溜まっているため黄色く見えます。
痛みを伴います。

○紫ニキビ

紫ニキビは、ニキビの炎症が重症化し、皮膚の真皮層まで影響を及ぼしている状態を指します。この段階では、ニキビは紫色、または赤紫色となり、多くの場合、痛みを伴います。結節性ニキビや嚢腫と呼ばれることもあります。

紫ニキビは治癒後も、ぴかぴかした傷(萎縮性瘢痕)、クレーター(陥凹性瘢痕)といったニキビ跡になって残りやすい傾向にあります。また、ニキビの炎症の跡にメラニン色素が沈着し、赤み、シミのような状態で残ることもあります。

ニキビ跡、色素沈着になるとセルフケアで治すことは難しく、皮膚科あるいは美容皮膚科での治療が必要となります。そのため、ニキビ跡、色素沈着を残さないためにも、紫ニキビは放置したり潰したりせず早期に治療することが大切です。

皮膚科・美容皮膚科での治療方法

ここでは、皮膚科・美容皮膚科での紫ニキビの治療方法について詳しく解説します。

アクネ菌の感染による炎症がある場合は、抗生剤の外用薬や内服薬が使われます。

外用薬としてはクリンダマイシン、ナジフロキサシン、オゼノキサシンというものが使われています。

また炎症が強い場合は抗生剤だけでなく、抗炎症作用のあるアダパレンや抗酸化作用のある過酸化ベンゾイルという薬剤や、抗生剤と両者の配合薬が用いられます。

内服薬の抗生剤としては、ドキシサイクリンやミノサイクリン、ロキシスロマイシンというものがよく用いられます。

抗生剤以外に炎症を抑える作用がある内服薬としては、十味敗毒湯や荊芥連翹湯という漢方薬も用いられます。

また保険適用で行える施術として、ステロイド(ケナコルト)局所注射、面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)があります。

ニキビに対する自由診療(医療保険の利用できない治療方法)として、ケミカルピーリング、レーザー治療、ダーマペンといった施術があります。

ケミカルピーリングは皮膚の表面に化学薬品を塗ることで角層を剝離させ、その治癒過程で皮膚の再生をうながす方法です。

レーザー治療はレーザー熱を皮膚の奥の真皮層に伝えることで、皮膚の再生を活性化させる治療です。

これらの治療方法により一度でニキビが完全に治るわけではありません。こうした治療に加えて、普段のスキンケアや日常生活を見直すことが重要です。

赤ニキビ・紫ニキビを防ぐ上で気をつけたいこと

赤ニキビ・紫ニキビは一度できるとなかなか治りません。
赤ニキビ・紫ニキビを治す上で大切なことは、増殖したアクネ菌などのニキビ原因菌を退治して菌バランスを整えることです。
では、殺菌成分が含まれる薬を使って、アクネ菌などのニキビ原因菌を全滅させればよいのかというと、そういうわけでもありません。
なぜなら、殺菌成分を使用すると肌に必要な善玉菌まで殺してしまったり、敏感な肌には刺激となったりするため、かえってニキビの症状が悪化してしまうこともあるからです。

肌にいる微生物の多くは、肌を健やかに保つ上では欠かせない存在です。
赤ニキビ・紫ニキビの原因となるアクネ菌も、普段は肌を健やかに保つ働きをしています。
しかし、過剰な皮脂分泌などが原因で毛穴がふさがるとアクネ菌が増殖して赤ニキビ・紫ニキビができてしまいます。
このようにできた赤ニキビ・紫ニキビを治すには、増殖したアクネ菌などのニキビ原因菌を減らして、善玉菌がいきいきと働ける環境をつくることが重要です。
そのためには正しいスキンケアと規則正しい生活習慣を心がけ、「毛穴を詰まらせない」ように、また「皮脂を過剰に分泌させない」ようにすることが大切です。

赤ニキビ・紫ニキビを防ぐためには自分に合った方法でスキンケアを行うとともに、食生活、生活習慣の改善をはかることが大切です。

▼スキンケア
▼食生活の見直し

紫ニキビの原因についてのまとめ

紫ニキビはニキビ跡が残りやすいため予防することが重要です。
紫ニキビを予防するには規則正しい生活を心がけ、肌のターンオーバーを正常に保ち、バリア機能を維持し続けることが大切です。
そのためには、正しいクレンジングや洗顔、スキンケアを行うことがポイント。
そして、善玉菌がいきいきと働き続けられる環境、つまり「菌バランス」が整えられた状態を維持し続けることが最も重要です。

加藤先生のお話にもあるとおり、私たちの肌を健やかな状態に保つには、菌バランスがとれた環境を作ることこそが重要となります。
また、菌バランスがとれた環境を維持し続けることが赤ニキビ・紫ニキビを予防するうえで重要です。

では、菌バランスのとれた環境を作り出すにはどうしたらよいのでしょうか?
その答えは、現在注目を集めているバクテリオファージにあります。

ニキビにバクテリオファージ

毛穴に皮脂が詰まると皮脂をエサにするアクネ菌などが増殖し、菌バランスが崩れることによって炎症を起こし、赤ニキビ・紫ニキビができます。
そのため、赤ニキビ・紫ニキビを治すためには正常な菌バランスに戻すことが必要です。
また、ニキビを繰り返さないためには、正常な菌バランスを保ち続ける必要があります。
人の表皮には数百種類もの細菌が生育し、その多くは正常な肌環境を保つために必要で、善玉菌と呼ばれています。
善玉菌の代表として表皮ブドウ球菌が挙げられます。
表皮ブドウ球菌はニキビの原因となる余分な皮脂を分解します。
そして、肌の潤いを保ち、肌表面を弱酸性にすることで病原菌の増殖を抑える働きをしています。
従来の殺菌成分を使った治療法だと、肌に必要な善玉菌までなくなってしまい、菌バランスを保つことが困難です。
一時的には治るかもしれませんが、菌バランスが崩れている状態なので、またすぐにニキビができてしまうおそれがあります。
バクテリオファージを使うことによって増えすぎたアクネ菌などのニキビ原因菌だけを減らします。
そうすることによって、善玉菌など肌に必要な菌はなくさずに肌の菌バランスが保たれた状態を維持することができます。

バクテリオファージがお肌の菌バランスを整えるのに重要な役割を果たす理由は3つあります。

理由1 狙った菌だけを退治する

バクテリオファージは、一般的な殺菌成分のようにお肌を守る善玉菌も殺してしまうのではなく、自分が感染できる相手(宿主)を厳密に見分ける能力があり、狙った菌にだけにとりつき、自己増殖しながら宿主を溶菌します。
例えば、ニキビ原因菌をターゲットとするバクテリオファージは、ニキビを引き起こすニキビ原因菌のみを溶菌します。
宿主以外の菌には感染することができないので、複数の菌がニキビの原因菌である場合は複数の菌に感染できるファージの混合液(ファージカクテル)を用いる必要があります。

理由2 増殖した菌だけを退治する

バクテリオファージは、ターゲットとする宿主菌がある程度少なくなると自己増殖できなくなり、それに合わせて少なくなります。
そのため、ターゲットの菌を全滅させることなく、菌バランスが整った状態に戻すことができます。

理由3 善玉菌を守ってニキビのできにくい肌に

バクテリオファージは、お肌に必要な善玉菌は残したまま、アクネ菌などのニキビ原因菌を退治します。
そのため、菌バランスを整えてバリア機能を高めることができ、ニキビができにくい肌へと導くことができます。

生物の摂理に叶った治療法

バクテリオファージを使った治療法は、体内に元々あるバクテリオファージを補うもので、生物の摂理に叶った治療法と言えます。
また、バクテリオファージを使うことでニキビを治すだけではなく、ニキビのできにくい健康な肌を維持し続けることができます。

実際にバクテリオファージ配合製品を使った結果

ここでは実際にバクテリオファージ配合製品を使った人の結果を紹介します。

どの症例もニキビが改善しているのが確認できます。

ニキビの治療法まとめ

バクテリオファージを使ったニキビの治療法は、我々のお肌に存在しているバクテリオファージを補うという方法です。
殺菌してニキビを治療する従来の方法とはまったく違った新しいアプローチになります。
ニキビが治るだけでなく、ニキビができにくい健康な肌を保ち続けられるというのは嬉しいですよね。
ニキビが治らなくて悩んでいる人は、バクテリオファージを使った方法を一度、試してください。

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