背中ニキビはマラセチア毛包炎とアクネ菌によるニキビの2つに大別されるのですが、アクネ菌による背中ニキビに対しては新しいアプローチが注目されています。
それはバクテリオファージを使った治療法です。
背中ニキビの主な原因とは?
背中ニキビの原因はさまざまですが、主に以下の5つが挙げられます。
◯汗や皮脂の過剰分泌
冬場は厚着になり、汗をかきやすくなります。汗や皮脂が毛穴を詰まらせ、ニキビの原因となります。特に、皮脂腺の活発な働きにより皮脂の分泌が増え、毛穴が詰まるとアクネ菌が繁殖しやすくなり、炎症を引き起こすことがあります。そのため、衣服や皮膚の清潔さを保つ必要があります。
◯摩擦
肌着やバックパックなど、背中に直接摩擦を与えるものがニキビを引き起こすことがあります。特に、衣類の摩擦により皮膚が刺激を受け、アクネ菌によるニキビや、マラセチア菌によるマラセチア毛包炎につながるおそれがあります。
◯ストレス
ストレスはホルモンバランスを崩し、皮脂の分泌を増加させます。これがニキビの原因となります。また、ストレスによる睡眠不足もニキビの原因となることがあります。ストレスは、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)が正常に行われない原因にもなりかねず、肌本来のバリア機能が低くなる一因にもなります。
◯食生活
食事のバランスが崩れると、体の内側から肌に影響を与えます。特に、脂っこい食事や糖分の多い食事はニキビを引き起こす可能性があります。規則正しい食生活を心がけ、ビタミンA、C、Eを多く含む食品を摂るようにしましょう。
◯不適切なスキンケア
背中は自分で見ることが難しく、スキンケアを怠りがちです。しかし、背中も顔と同じくきちんとケアする必要があります。特に、シャンプーやリンスの洗い残しや、紫外線による肌荒れ、保湿不足による乾燥がニキビの原因となることがあります。
背中ニキビが悪化すると
背中ニキビが悪化すると、クレーターや膿が溜った状態の膿疱、色素沈着になる恐れがあります。
マラセチア毛包炎とアクネ菌の違い
マラセチア毛包炎とアクネ菌によるニキビと冒頭に書きましたが、実は背中ニキビは大別すると、この2つを原因とするニキビに分けられます。
◯マラセチア毛包炎
マラセチア毛包炎は、マラセチアという酵母菌の一種が関与する皮膚炎です。この酵母菌は通常、皮膚の常在菌として存在しますが、過剰に増殖すると毛包を炎症させ、赤みやかゆみを伴う小さなぶつぶつが現れます。特に、湿度が高く皮脂の分泌が多い環境を好むため、背中によく見られます。
◯アクネ菌
アクネ菌は、ニキビの最も一般的な原因とされる細菌です。皮脂腺から分泌される皮脂を栄養源とし、毛穴内で増殖することで炎症を引き起こします。アクネ菌によるニキビは、膿を伴うことが多く、赤みや腫れ、痛みが特徴です。
◯アクネ菌とマラセチア菌によるニキビで何が違う
アクネ菌は細菌でマラセチア菌は真菌なので、アクネ菌を原因とするニキビに対して効果があるニキビケアがマラセチア菌には効かない場合があります。
予防と治療法
◯適切なスキンケア
刺激の少ない洗浄剤を使用し、過度な洗浄は避けましょう。保湿はニキビ治療の重要な一環です。また、ノンコメドジェニック(毛穴を詰まらせにくい)製品の使用が推奨されます。
◯適生活習慣の改善
規則正しい睡眠、バランスの取れた食事、ストレスの管理は皮脂の分泌を正常化し、ニキビの予防に役立ちます。特に、脂っこい食事や糖質の多い食事は控え、ビタミンやミネラルを豊富に含む食品を摂取しましょう。
◯皮膚科での治療
頑固な背中ニキビには、皮膚科での専門的な治療が効果的です。市販薬で治らなかった場合でも、塗り薬や内服薬などの薬を処方してもらえるほか、専門的なスキンケア指導が受けられます。
日常生活での対策
◯シャンプーとリンスの選び方
皮膚に優しい成分の製品を選び、洗髪後は背中をしっかり洗い流しましょう。
◯適切な保湿剤
ノンコメドジェニックテスト済みの保湿剤や、アクネ菌が原因のニキビの場合はバクテリオファージ入りの保湿剤を選びましょう。
◯入浴方法
長時間の入浴は避け、ぬるま湯でサッと洗うのが理想的です。熱いお風呂に長湯してしまうと、皮脂を取りすぎてしまい、乾燥につながるおそれがあります。また、入浴後は保湿を忘れずに。保湿にはローションに加えて、ボディクリームなどがおすすめです。
◯衣類の選択
通気性の良い素材を選び、締め付けが少ないものが望ましいです。また、コットンなどの肌への当たりが優しい素材が一般的におすすめされます。
まとめ
背中ニキビは、適切なスキンケアと生活習慣の見直しで予防・改善が可能です。日々のケアを怠らず、必要に応じて専門医のアドバイスを求めましょう。健康な肌は、健康な生活から始まります。今すぐ行動を始めて、クリアな背中を目指しましょう。
赤ニキビ、ニキビ跡の原因についてのまとめ
背中ニキビを予防するには規則正しい生活を心がけ、肌のターンオーバーを正常に保ち、バリア機能を維持し続けることが大切です。
そのためには、正しい洗浄や保湿などのスキンケアを行うことがポイント。
そして、善玉菌がいきいきと働き続けられる環境、つまり「菌バランス」が整えられた状態を維持し続けることが最も重要です。
加藤先生のお話にもあるとおり、私たちの肌を健やかな状態に保つには、殺菌成分を使って殺菌するのではなく、菌バランスがとれた環境を作ることこそが重要となります。
また、菌バランスがとれた環境を維持し続けることが背中ニキビを予防するうえで重要です。
では、殺菌成分を使わずに菌バランスのとれた環境を作り出すにはどうしたらよいのでしょうか?
その答えは、現在注目を集めているバクテリオファージにあります。
治らない背中の赤いニキビにバクテリオファージ
毛穴に皮脂が詰まると皮脂をエサにするアクネ菌などが増殖し、菌バランスが崩れることによって炎症を起こし、赤ニキビができます。
そのため、赤ニキビを治すためには正常な菌バランスに戻すことが必要です。
また、ニキビを繰り返さないためには、正常な菌バランスを保ち続ける必要があります。
人の表皮には数百種類もの細菌が生育し、その多くは正常な肌環境を保つために必要で、善玉菌と呼ばれています。
善玉菌の代表として表皮ブドウ球菌が挙げられます。
表皮ブドウ球菌はニキビの原因となる余分な皮脂を分解します。
そして、肌の潤いを保ち、肌表面を弱酸性にすることで病原菌の増殖を抑える働きをしています。
従来の殺菌成分を使った治療法だと、肌に必要な善玉菌までなくなってしまい、菌バランスを保つことが困難です。
一時的には治るかもしれませんが、菌バランスが崩れている状態なので、またすぐに赤ニキビができてしまうおそれがあります。
バクテリオファージを使うことによって増えすぎたアクネ菌などのニキビ原因菌だけを減らします。
そうすることによって、善玉菌など肌に必要な菌はなくさずに肌の菌バランスが保たれた状態を維持することができます。
バクテリオファージがお肌の菌バランスを整えるのに重要な役割を果たす理由は3つあります。
理由1 狙った菌だけを退治する
バクテリオファージは、一般的な殺菌成分のようにお肌を守る善玉菌も殺してしまうのではなく、自分が感染できる相手(宿主)を厳密に見分ける能力があり、狙った菌にだけにとりつき、自己増殖しながら宿主を溶菌します。
例えば、ニキビ原因菌をターゲットとするバクテリオファージは、赤ニキビを引き起こすニキビ原因菌のみを溶菌します。
また、ファージは自分が感染できる菌(宿主)を厳密に見分ける能力があります。
宿主以外の菌には感染することができないので、複数の菌がニキビの原因菌である場合は複数の菌に感染できるファージの混合液(ファージカクテル)を用いる必要があります。
理由2 増殖した菌だけを退治する
バクテリオファージは、ターゲットとする宿主菌がある程度少なくなると自己増殖できなくなり、それに合わせて少なくなります。
そのため、ターゲットの菌を全滅させることなく、菌バランスが整った状態に戻すことができます。
理由3 善玉菌を守って赤ニキビのできにくい肌に
バクテリオファージは、お肌に必要な善玉菌は残したまま、アクネ菌などのニキビ原因菌を退治します。
そのため、菌バランスを整えてバリア機能を高めることができ、ニキビができにくい肌へと導くことができます。
生物の摂理に叶った治療法
バクテリオファージを使った治療法は、体内に元々あるバクテリオファージを補うもので、生物の摂理に叶った治療法と言えます。
また、バクテリオファージを使うことで赤ニキビを治すだけではなく、赤ニキビのできにくい健康な肌を維持し続けることができます。
実際にバクテリオファージ配合製品を使った結果
ここでは実際にバクテリオファージ配合製品を使った人の結果を紹介します。
どの症例もニキビが改善しているのが確認できます。
背中の赤いニキビの治療法まとめ
バクテリオファージを使ったニキビの治療法は、我々のお肌に存在しているバクテリオファージを補うという方法です。
殺菌してニキビを治療する従来の方法とはまったく違った新しいアプローチになります。
ニキビ跡ができないだけでなく、ニキビができにくい健康な肌を保ち続けられるというのは非常に気になりますよね。
背中の赤いニキビが治らなくて悩んでいる人は、バクテリオファージを使った方法を一度、試してください。マラセチア菌が原因だと効果は期待できませんが、アクネ菌が原因であったり、マラセチア毛包炎かどうかわからない背中ニキビにはトライする価値があります。
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